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ドラムセットのマイキング方法

d:dicate 2011C on Snare Drum


オーバーヘッド | ハイハット | バスドラム | スネアドラム | タム


一般的に知られているとおり、ドラムセットはどれも非常に大きな音を発します。1mの距離でも120dB以上、ドラムやシンバルから数センチでは140dB以上という音量になることも珍しくはありません。ドラムセットの収音には、大きな音量もクリップせずに取り扱うことができるマイクロホンを選択する必要があります。

DPAのコンデンサー・マイクロホンは、大きな音量も安定して収音できる高い音響性能を備えています。そのため、たとえドラムヘッドから数cmの位置でも、明瞭で透明感のあるサウンドを得ることができます。

DPAがお勧めするのはd:dicate2011C(単一指向性)とコンパクトなd:vote 4099D(超単一指向性)の組み合わせです。

以下では、セクションごとにマイキングのコツや推奨製品などを紹介します。


■オーバーヘッド

“オーバーヘッドマイク”は、個々に設置しているマイクの指向性を補いながらシンバルの収音用として使われるほか、適切に設置することでドラムキット全体の収音にも使用することができます。

シンバルとドラムそれぞれにマイクを設置すると、ドラムセット全体の収音に必要なマイクロホンは9本以上にもなります。このように複数のマイクを使用する手法は一般的に広く採用されており、この場合サウンドの調整はプレイヤー(ドラマー)よりもレコーディングエンジニアやプロデューサーにゆだねられることが多くなります。一方で、オーバーヘッドマイクを使用するシンプルなマイキング方法は、少ない本数のマイクでドラムセット全体を”見渡す”ことができるため、プレイヤー自身がプレイスタイルを演出することができます。

ペアのオーバーヘッドマイクを使用してスネアドラムの収音をする際に重要なポイントのひとつは、オーバーヘッドマイクに対するスネアドラムの位置です。スネアと二本のオーバーヘッドマイク間の距離を同一に保つことが重要です。


■ハイハット

d:dicate 4011 under hi-hat単一指向性マイクロホン

オーバーヘッドマイクでハイハットが自然に収音できない場合は単一指向性マイクを使用してみてください。シンバルが閉じたときの吹かれを避けるためには、d:dicate 4011A、4011C、2011Aあるいは2011Cのような単一指向性マイクロホンを下方(10~15cm)からシンバルの中心を狙ってみてください。ハイハットの音は主に高い周波数から成り立っているので、ミキシングコンソールで低音をロールオフすることで全体的に明るく明瞭なサウンドを得ることができます。

推奨製品:d:dicate 4011A4011C2011A2011C

無指向性マイクロホン

無指向性マイクは過渡特性に優れているため、ハイハットのマイキングにも有効です。ただし、より少し近づけて設置する必要があります。ジャズやブルース、フォークなど特定の音楽では、スネアとハイハットを1本の無指向性マイクでピックアップすることがあります。ハットとスネアの間で、ドラマーのテクニックを見極めてポジションを決定します。4007や4006Aはとても良い空気感を生み出します。単一指向性のマイクをこの位置にセッティングする場合はもう少し調整が必要ですが、よりタイトなサウンドを得ることができます。

推奨製品:d:dicate 4006A4006C2006A2006C


■バスドラム

d:dicate 2011C on Bass Drum ドラムの中と外にコンパクトマイクをセッティング

バスドラムの前面に開口がある場合は、ここへ設置します。バスドラムの中または開口部にd:dicate 2011Cを設置します。ポジションや角度、距離は調整してください。バスドラムの内部では空気が激しく動いているため、角度によってはウインドノイズの問題が発生します。距離の調整によって低域全体の周波数特性が変動し、近接効果も得られます。いずれもどのようなサウンドが必要かによって調整が異なります。

バスドラムのすぐ外側にマイクを配置するとよりいっそうインパクトのある音が得られることがあります。ジャズやフォークミュージックではバスドラムの外へのセッティングが適しています。ドラムスキンに開口がない場合などはバスドラムのキック側に設置します。

d:vote VO4099D楽器用マイクロホンは、マイクスタンドが不要です。付属している専用のドラム用クリップを使用してバスドラムのリムへ簡単かつ確実に取り付けることができます。バスドラムの収音にはマイクロホンを2本使用することをおすすめします。1本は打面側のヘッドに、もう1本はフロント側のヘッドに設置します。マイクの設置角度を調整して、キック音と低周波数帯域のバランスが良い位置を探します。

推奨製品:d:dicate 2011Cd:dicate VO4099D

セッティング位置と指向特性のテスト

d:dicate 4007無指向性マイクロホンを少し傾けてバスドラムの内部へ向けます。4007は、低域の周波数特性やダイナミクス、許容入力の大きさなどいずれの性能も非常に優れており、タイトで明瞭なサウンドを提供します。d:dicate 4007の特性は20Hzまでフラットで140dBの信号を取り扱えます。最良の結果が得られるよう、セッティング位置を調整します。

バスドラムの外にマイクを設置することでより一層インパクトのある音が得られることがあります。ジャズやフォークミュージックでは、バスドラムの外にスポットを探すのがベストです。打面側かキック側のどちらに設置するかは、音の好みで選択してください。

また同じポジションでd:dicate 4011A単一指向性マイクロホンを使用しても、近接効果を利用して良い結果を得ることができます。いずれにしろ、マイクの選択や設置方法は、イメージするサウンドによって決めてください。

またバスドラムとルーム音を自然なバランスで収音するには、無指向性マイクロホンを使用してください。4041-SPラージダイアフラム・マイクロホンをお勧めします。バスドラムの正面から約1mの距離に設置します。バスドラムの低域を強調したい場合は、高域をロールオフしてください。

推奨製品:d:dicate 4007A4011A4041-SP

■スネアドラム

d:dicate 2011C on Snare Drum

スネアドラムの収音にはマイクロホンを2本使用することがよくあります。1本はトップに、もう1本はスネアドラムの下に設置します。上部に設置するマイクはパンチのある太い音、下部のマイクはスネアドラムの下から発生する高い周波数の音を捉えます。各マイクの角度を調整して、最適なバランスを得ます。

一方で、d:dicate 2011Cのように高品質な単一指向性マイクロホンでは、上面のリムに1本だけ設置する方法があります。注意深くセッティングすれば、スネアを強調するためにドラムの下へマイクを設置する必要はありません。2011Cの解像度は非常に優れているため、ドラム上部からスネアドラム全体のサウンドをピックアップすることができます。スネアドラムの上下に2本のマイクを設置することで発生する位相の問題もありません。

マイクロホンを設置する際、角度の調整は極めて重要なポイントです。しかしDPAのマイクは軸外特性が非常に滑らかで自然なため、この点についてはとても有利です。マイクの角度を調整することはイコライザーを使用するようなものです。リムからドラムの中心を狙うと、最もアタック音の強い音、もっと下の方を狙うと低域が強調されたサウンドが得られます。

マイクロホン自体を目立たせたくない場合や、混み合っているドラムセットの中にマイクスタンドを立てるのが大変な場合は、クリップタイプのd:vote VO4099D(超単一指向性)をおすすめします。簡単で素早く取り付けられるうえ、ファーストアタックに対してもパンチのあるサウンドを得られます。

単一指向性マイクロホン

スネアドラム上部のリムに取り付けます。スネアを強調するためにドラムの下へマイクを設置する必要はありません。DPAの単一指向性マイクロホンは解像度が高いため、一本でスネアドラム全体のサウンドを十分に捉えることができます。マイクを上下に設置することで発生する位相の問題なども心配ありません。

推奨製品:d:dicate 4011A4011C

ワイドカーディオイド・マイクロホン

ワイドカーディオイドマイクロホンは、単一指向性のマイクに比べて低域が少し強い傾向にあります。ワイドカーディオイドの指向特性は通常のカーディオイドに比べて広く、ドラムの音色をより多くピックアップできるため、スネアドラム周辺の音まで収音することができます。

推奨製品:d:dicate 4015A4015C

無指向性マイクロホン

ジャズやフォークなどのジャンルでは、無指向性マイクロホンが適しています。スネアとハイハットの間に設置します。詳しくはハイハットのセクションを参照してください。

推奨製品:d:dicate 4006A4007A

楽器用マイクロホン(超単一指向性・クリップタイプ)

マイク自体を目立たせたくない場合や、また混み合っているドラムセットの中にマイクスタンドまで置きたくない場合には、d:vote VO4099D楽器用マイクロホンをお勧めします。簡単に素早く設置でき、とてもパンチ力のあるサウンドが得られます。EQによる調整もほとんど不要です。この小ささからは想像できないパフォーマンスを発揮します。

スネアドラムは、クリップマイク2個をドラムの上下に設置するセットアップが有効です。

推奨製品:d:vote VO4099D

■タム

d:vote 4099 on Tomタムはスネアと同じようにマイキングします。ただしドラム下部にマイクを設置することはほとんどありません。

タムは音楽のスタイルによって役割が異なります。ジャズではタムにマイキングせず、オーバーヘッドマイクで全体をピックアップします。一方ポップスやロックでは、近接設置することでタムの音を明瞭に収音します。

d:vote VO4099D楽器用マイクロホンも有効です。目立ちにくいエレガントなデザインながら、妥協のないクオリティでダイナミックなサウンドを提供します。ユニークで柔軟性のあるクリップスタイルは、素早く安定し、再現性の高いポジショニングが可能です。マイク本体の角度は、グースネックを使って簡単に調整でき、どのドラムにも設置可能です。

位相の問題を最小限にする

複数のマイクロホンを設置する際に発生する位相の問題を最小限にするため、使用するマイクロホンの本数はできるだけ少なくします。無指向性やワイドカーディオイドをタムの間に設置し、複数のタムを狙います。近接効果を利用すると太いサウンドが得られます。

推奨製品:d:dicate 4011C2011C

楽器用マイクロホン(超単一指向性・クリップタイプ)

d:vote VO4099D楽器用マイクロホンを使用すると高音質の収音が可能です。コンパクトで目立ちにくくエレガントなデザインながら、その音質は極めて優れています。素早く確実に取り付けられる専用クリップが付属しています。グースネック部を使って角度の微調整も可能です。

推奨製品:d:vote VO4099D